台北ー北京ー韓国
8月20日から22日まで台北に、23日から26日まで北京、それ以後北京から再び台北へ戻り、8月31日に日本へ帰国予定でしたが、台風のため飛行機がキャンセルになってしまい、9月1日にソウルへ行き、3日に帰国しました。

9月20日からの台北は現地ギャラリーで開催している木村了子展の個展のオープニングの為に、23日からの北京はMizuma & One Galleryにて始まった会田誠の公開制作を見学に行きました。

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今回会田くんが制作している作品の1つは《The Ash Color Mountain》というタイトルで、高さ3メートル幅7メートルのキャンバスにサラリーマンの死体が山の様に積み重なっている大作です。
この作品の構想は3年程前から頭の中であたためられていたもので、サラリーマンを描くのはあまり絵柄的に面白くないということで、先延ばしされていた作品です(可愛い女の子の絵なら早く制作したと思いますが、、、笑)。
そうこうするうちに、去年のリーマンブラザーズの倒産でリーマンショックが走りました。
会田くんはそれ以前から「リーマン(サラリーマン)の死の絵を創作する」と言っていましたので、アーティストの予言的作品になっています。

このサラリーマンの死体の山を描くにあたり、会田くんは自らビジネスマンの格好をして、ポーズをとって撮影をしています。

本当はいけないのでしょうが、リアリズムを追求する会田くんの制作のマル秘裏側をほんの少し、特別公開します。
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2009年中に完成予定で、2010年1月16日から始まる国立国際美術館でのグループ展「国立国際美術館新築移転5周年記念 現代美術の絵画(仮称)」で展示される予定です。

10月下旬から11月になれば北京での制作もさらに進むと思いますので、興味のある方は是非北京へいらして下さい。


26日に北京から台北へ戻り、28日から一般公開のアートフェア、アート台北に参加しました。
台北、北京間は直行便が出来て大変便利と聞いていたのですが、混雑しておりチケットが取れず、結局香港を経由するフライトとなりました。

さて、このアート台北には79ものギャラリーが参加しました。私は5年程前にここから招待をうけて、日本やアジアのアート事情についてトークをしました。また、昨年も再度このフェアに呼ばれて、同じようなトークをしました。ギャラリーのブースとしての参加は今回が初でしたが、去年あたりからコンテンポラリーアートフェアとして展示作品のレベルが上がっているのを見ていたので、大変興味を覚えました。
現在、台湾のコレクター達は日本の現代アートに興味を持っているので、ここで売れなかったらこの不況下でのマーケットの先行きは暗くなると思っていましたが、結果は私どもの画廊を含め、11件の日本のギャラリーの成績はそれなりに良かったようです。
台湾のコレクターは小さいものは好まず、大きな作品やマスターピース級のものを購入する人が多いので、大変重要なアジアのマーケットの一つとなっています。
フェアは9月1日までの5日間という長いものでした。
一度日本へ帰る予定でしたが、台風のためキャンセルになり、9月1日にソウルへ向かいました。

ソウルでは9月3日から25日まで宮永愛子が参加しているPlatform 2009という展覧会があり、それを見に行きました。
同展は101名の作家が参加し、まるでミニビエンナーレの様な状態でした。
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宮永の作品ではこの建物で使われていた扉を30枚ほど並べて、ここの記憶である軍人の靴や韓国ならではの記憶が残るものをナフタリンで制作して展示しています。

会場はKGB国家公安局などが入っていた政府系の建物で、どうも韓国人には暗い記憶が残っているもののようです。
そのビル群を利用して開催しているPlatform2009は《Void of Memory》というタイトルで、サイトスペシフィックな作品が並んでいました。

キムソンジュアートセンターが主催で、日本からは森美術館の片岡真実さんがキュレーターとして参加をし、作家が作家を選ぶセクションもあり、バラエティーに富んで面白い展覧会でした。

会場がどちらかというと暗い建物なので、地下室に行くとおどろおどろしい感じがあり、ダークな気分にさせられる展覧会です。

このビル群は将来的に現代アートセンター/美術館として生まれ変わる予定で、韓国の現代アートへの意気込みを感じさせられます。
2週間にわたってアジア各地を動きましたが、東アジア共同体という事を強く意識させられた2週間でした。
また本日からはShContemporary(9月10日—13日)を見るために上海へ向かいます。

2009.9.8
三潴
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by mizuma-art | 2009-09-08 14:37 | 展覧会紹介
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